歌声




どうして君は泣いている?
なぜ、そんなにも・・・切なそうに・・・


朝日の輝く教室の中・・・一人の少女の歌声を聞いた


(こんなに朝早く登校してくるのは、俺だけかと思っていたが・・・)


生徒会長をしている俺は生徒会の仕事を片付けようと
早朝、学校を訪れた・・・。
しかし、俺は教室の前に立ち止まったまま扉を開けることが
出来ずにいた・・・。

その歌声があまりにも切なく、美しかったから・・・。

それが、泣いているように聞こえたから・・・。


(誰が歌っているのだろう・・・)

そう思い・・・扉に手をかけると・・・その歌声は止まった。

(・・・歌がやんだ?)

俺が居る事に気がついたんだろうと扉を開けた・・・。

が、同時に前の扉を開く音が聞こえ・・・声の主は去っていった
俺が見たのは・・・その少女の後姿だけだった


数日たてばそんなこと、忘れてしまうだろうと・・・
と、その時の俺はあまり気にも止めずに仕事に取り掛かった。

しかし3日たった今でも少女の歌声や歌詞を鮮明に記憶している・・・

『今、扉を開き彼の元へ舞い降りれるように
 この私に笑顔を下さい・・・
罪深き私にも翼を下さい・・・
あの人を愛してしまったから・・・
もう誰も失いたくないから・・・』

そう彼女は歌っていた・・・。
俺には聞き覚えのない歌詞。
啓介なら知っているだろうか・・・

そう思った俺は啓介に聞いてみた
友達や先生にも聞いてみたがみな答えは同じ・・・

これだけの者に聞いてもわからないというこの曲は自作なのだろうか・・・

いつもより早く学校に行くと決まってその声がその歌詞を口ずさんでいる。

今日こそは、今日こそはその声の主と話をしてみたい・・・

そう思う気持ちが大きくなると自然に学校に行く時間が早まった・・・
後ろから入ればまた前から出て行かれると裏をかいて
前から入ったりもしたが・・・結果は同じ。

(彼女は俺を避けているのか・・・?!)

そんな諦めに近い思いを抱きながら
俺は毎朝のように学校を訪れた。

そんななか俺の耳に一つの噂が耳に入った・・・

一年の女子が事故にあったと・・・。

今の俺にはそんなことはどうでもよかった・・・
ここら辺で事故や病気になって入院する病院といえば
俺の家・・・高橋総合病院しかなかったから
それに今は歌声の主のほうが俺には気になって気になって仕方なかったから

だが、次の日から俺の聞きたい声は聞こえてこなかった・・・

次の日も、次の日も・・・

毎日のように聞いていた歌に・・・
その歌を口ずさんでいる彼女に・・・
好意を抱いていると気がついたとき・・・
俺は涙を流しそうになった・・・


家に帰り自分の部屋の窓を開け・・・
彼女の歌っていた歌詞を一人で歌ってみる・・・

(彼女はどんな気持ちでこの歌詞を口ずさんでいたのだろう・・・)

歌詞とともに俺の目からは涙がこみ上げてくる・・・
自分でも気づかないうちにこんなにも彼女のことを


愛していたと気がついたから・・・。


彼女のようにうまく歌うことは出来ないが
俺の気持ちが少しでもこの歌に乗って彼女に届くように・・・

歌っているうちに俺と彼女の気持ちがかさなったような気がした・・・

この歌は彼女が誰かに向けて歌ったものだと・・・
今の俺のように誰かに好意を持って歌っていたものだと・・・

そう俺は思った・・・。

俺はその後・・・歌い疲れて・・・
ベットに横になり・・・目を閉じた・・・

翌日、外から部屋の中に入り込んでくる風に
寒さを感じ俺は目覚めた・・・
すると俺の聞きたかった声が・・・
歌が・・・

風の音とともに聞こえてくるような気がした・・・
耳を澄ますとやはり聞こえてくる・・・
それも近い場所から・・・

(俺の家の・・・病院?)

そのとき俺の頭の中に何日か前に聞いた噂を思い出した・・・

(一年が入院した時から・・・あの歌声は聞こえなくなった・・・)

そうパズルがあてはまるのにそう時間はかからなかった

怪我をして入院している彼女のことは名前くらいしかわからない・・・
けど俺は確信していた。
毎朝、俺の教室で歌を歌ってるのは彼女だと・・・

俺はすぐさま病室に向かった。
病室に出ている名前を正確に早く確認する。
彼女の名前は・・・
しかしその名前を俺は見つけることが・・・できなかった
看護婦に聞くと今朝方、退院していってしまったそうだ。

その次の日・・・彼女はまた歌を歌っていた・・・。
いつもの俺の教室で・・・。

さん?」
歌詞がなんども繰り返され曲が終盤に差し掛かるとき
俺は扉の向こうにいる彼女に声をかけた・・・
返事は返ってこない・・・。

返事をしないが確かに彼女がそこにいると
俺はことばを続けた・・・。

いままで自分が彼女に思っていたことを
全てはきだしてしまうと気分がっさっぱりとした。
やはり返事はこない・・・。

(避けられているかもしれないとは思っていたが・・・)

溜息をつこうとした時・・・
彼女の小さな声が聞こえた。

「明日の朝・・・ここで・・・」

消えそうなその声でそういうとまた俺に背を向けて去っていった

(明日の・・・朝・・・?)

明日・・・なにがあるのだろう・・・

次の日の朝・・・
彼女の声が聞こえた・・・。

でもあの切ない歌詞ではなく・・・
明るい希望に満ちた歌・・・
(今日なら会えるかもしれない・・・)

そう思うと俺の足は走り出していた・・・

教室の前・・・
いつものように逃げられてしまうかもしれないっと
俺は不安な気持ちで扉に手をかけた・・・。
しかし歌は・・・止まらなかった。

(それが・・・答えなのか)

扉を開けると彼女がこちらを微笑んでみていた。
柔らかい天使のような微笑み・・・
そんな彼女が向かえ入れてくれた教室・・・。
小鳥のさえずりと彼女の歌声しかしないなか・・・
俺はもう一度彼女にいった・・・

好きだっと・・・。

彼女の返事は・・・
歌声となって俺の胸に響いた・・・。

『誰にも知られたくはなかった・・・
 でもあなたには知られてしまった・・・
私の気持ちを・・・
うれしかった・・・
私の歌を歌ってくれた・・・
そのとき気がついた・・・
私はあなたに恋をしていると・・・
あなたを愛していると・・・』




あとがき

R「・・・リクエスト消化できてるかなこれ」
涼「高校生の俺か・・・?」
啓「ぜんぜんヒロインしゃべってねーし・・・」
慎「駄文だし・・・」
拓「あすかさん、リクエストありがとうございます!」
R「もっと精進します・・・はい・・・」
拓「あすかさんのみお持ち帰りOKです」
慎「こんな奴の駄文でよかったらもらってやってくれ・・・」