01【始まりは、鐘の音と共に】
今、…なにが起こった…?
銃口から黙々と上がる白煙…。
嫌な火薬の臭いが妙に鼻に付く…。
目の前に倒れている…仲間…。
なぜ、こんな場所に…?
どうして、こんなゲームに巻込まれたのかも、わからないまま…
俺は、大切な仲間を失った。
毎夜、一緒に峠を攻めた仲間を…。
俺が姿を現すと、子犬のように駆け寄ってくる弟分を…。
「…ケ、ンタっ!!!」
止めどなく流れる赤い液体が静かに地面を覆い、一瞬にして大地を染めた。
今日も普段と変わらない一日が過ぎる。
そんな風に思った矢先、俺たちは一本の電話によって呼び出された。
聞いたこともない声の、名も知らない男によって…。
言われた通りに、男の指示した場所に向かったのは、単なる…気まぐれ。
その場所に行くと俺のアニキ以外にも、ケンタや藤原…NightKidsの中里に庄司、
Emperorの須藤に岩城…サンダーソルジャーズなんてマイナーなチームまで、
多くのチームが揃っていた。
これから何が始まろうとしているのか。
その時の俺たちには、知る由もなかった…。
「ったく、なんなんだよ。こんなところに呼び出しやがって…。」
「本当っすね!啓介さんを呼び出した上に待たせるなんて百年早いですよ!
一体、どこのどいつだ…!」
拳を作って言うケンタに苦笑し、俺は煙草に火を付けた。
呼吸と共に灰の中に気体が侵入するのを感じる。
そのとき、頭上に設置されていたのであろうスピーカーから電話の主の声が響き渡る。
『ようこそ、走り屋の皆様方。』
(なにをしようってんだ…?)
そんな思いを込めるように、ただ音を発する機器を俺は睨み付ける。
『今から、ここにいる方々でゲームをして頂きます。』
ざわめき始まる俺たちは、そこで意識を失った。
次に目を開けたとき、俺たちの日常は幻へと姿を変えていた。
「ど、こだ…ここは?」
まわりにいた仲間たちは姿を消し、鬱蒼と茂る草木の中に
俺一人だけが存在していた。
すると俺のポケットで携帯が震える。
山奥であろう、この場所でも電波は通じるらしい…。
「…もしもし。」
携帯を手に取ると、先ほどから何度目かの男の声を聞いた。
『おはようございます。』
こちらの混乱など気にする様子もなく静かに男は、言葉を発した。
それから男は、ゲームの説明をしだした。
ゲームの内容に、俺は一瞬、思考回路が停止する。
内容は、こんな感じだった。
今、俺たちがいる島らしい、この場所で
誰か一人になるまで、殺し合えということ。
制限期間は、7日間。
その一週間の期間で島にいる人間が誰か一人になること。
このとき、初めて気付いたが…
俺たちの首には、爆弾付きの首輪が付いているらしい。
男が言うには、一日の間に誰も死ななかった場合、
島から誰かが逃げ出した場合…。
この首輪がドカンと爆発し、全員が死ぬことになるらしい。
ゲーム終了時に、二人以上の人間が生きていたときや無理矢理外そうとした者も
同様だそうだ。
武器は、近くにあるバックの中に三日分の飲食物や必要性のあるものと共に入っている。
しかし、厄介なのは武器がランダムということだ。
そして最後に、男は告げた。
このゲームに、一人の少女が関わっていることを。
唯一、少女は首輪をつけていないことを。
その少女が、このゲームの鍵になることを…。
「ふざけてんじゃねぇぞ…っ!」
一通りの説明が終わり、会話終了の電信音を聞くと
俺は力なく腕を下ろした。
再び携帯が鳴り響き、短い着信はメールが届いたのを知らせた…。
参加者名簿であろう、それを一瞥して俺は近くにあったバックを手にした。
男の言った通り、中には食料に方位磁石…それに俺の武器。
運良くと言ったら良いのか、俺の武器は
昔、あまりにも頻繁に使用していた物だった。
―黄色のテーピングがしてある鉄パイプ。
それを右手に構えて、俺は歩き出した。
この意味もわからないゲームを終らせるために。
俺たちの日常を取り戻すために…。
《参加者名簿》
01 藤原 拓海
02 藤原 文太
03 池谷 浩一郎
04 武内 樹
05 健二
06 立花 祐一
07 高橋 涼介
08 高橋 啓介
09 中村 賢太
10 史浩
11 須藤 京一
12 岩城 清次
13 小柏 カイ
14 小柏 健太
15 御木
16 末次 トオル
17 川井 淳郎
18 二宮 大輝
19 スマイリー酒井
20 舘 智幸
21 東京から来たデブ
22 東京から来たメガネ
23 秋山 渉
24 秋山 延彦
25 坂本
26 島村 栄吉
27 中里 毅
28 庄司 慎吾
29 高田
00 《
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合計 30名
現在死者 0名